唾液誤嚥で苦しんでいるご家族様へ
こんなに嫌な思いをしながら父はずっと耐えてきたんだ…
涙が出ました。
父は1日に頻繁に吸引する必要がありました。
取りきれなくてたんが肺に入ってしまったらどうしよう…とすごく不安でした。
入院中、看護師さんにお願いしてとにかく触って慣れることができるように、毎日吸引器のやり方を教えていただいて覚えました。
いろいろな看護師さんが吸引してくださるのを見ましたが、苦しそうに身悶えする時もあり、そんな父を見るのもとてもつらいことでした。

どうしたら苦痛を軽減できるのかを知りたくて練習し始めた頃、吸引カテーテルを口や鼻から入れられるというのはどんな気持ちなのだろう…と、父の気持ちを知るために自分で自分の口や鼻に入れてみました。
入ってくるタイミングもわかっているのになんとも言えない怖さで首や肩が緊張して力が入りました。
お鼻に入れた場合は抜いた後もしばらく嫌な感じが残りました。
こんなに嫌な思いをしながら父はずっと耐えてきたんだ…
涙が出ました。

退院して父が家に帰ってきた日、父を家に連れてきてあげられた安堵とまた一緒に暮らせるという喜びが胸に広がりました。
それと同時に、これからは自分が父のたん吸引をしっかりやらなくちゃと、気が引き締まる思いと緊張感がありました。

何度も父の様子を見に行き、ゴロゴロしたら吸引するようにしていましたが、心配で落ち着きませんでした。
ゴロゴロしているのに取りきれない時には咳をしてもらって、たんが上がってきたら取るように教えていただいたので、父に咳を促して取るようにしていましたが、咳をするということも父には難しいようでした。
吸引そのものが父を疲れさせているように感じて、する私もとてもつらくて…謝りながらしていました。
このようにたん吸引はつらいものでしたが、福村先生から教えていただいた回復体位のおかげで、父も私もずいぶん楽になりました。

父はパーキンソン病による拘縮があり、首の骨が反り返ってしまっています。
福村先生はそのことによって、つばを貯めるスペースを骨が潰していて、普通の人より仰臥位にすると唾を貯められるはずのスペースがなくなってしまっているため、仰臥位になることで唾液誤嚥が持続的にあることを教えてくださいました。
唾液をなんとかするために、とても体力を使うからなるべく仰臥位で過ごすことをやめて側臥位で過ごすと良いことも教えてくださいました。
吸引してもすぐにゴロゴロしてしまうのはそのためだと知りました。

さっそく回復体位にしてみると、痰が自然と口の外に流れ出てきて、ゴロゴロしないので、とても呼吸がしやすそうで首や肩の緊張もなくリラックスしています。
吸引もずいぶんと楽になりました。
つらい鼻からの吸引はしなくてよくなりました。
父の苦しみを減らすことができて、私もずいぶん救われています。
吸引に対する不安がなくなり安心して在宅でみることができることは、本当にありがたいことです♡
たん吸引の苦しみが軽減される方法があることも、完全側臥位によって経口摂取できるのと同じくらい世の中に広まってほしいことです。
「唾液が肺の方に行かないようにすると食べることにつながる」
福村先生の言葉をしみじみと感じています♡

実は、唾液誤嚥は姿勢を変えるだけで防げることができます。
このことを分かっていない病院が多いのが現状です。
そのために、病院で教えてくれない【誤嚥しないのどの構造と唾液誤嚥を防ぐ体位】を詳しく「目でみる唾液誤嚥予防」でお伝えいたします。
ご家族を対象にしていますので、セミナーでは難しい医療用語を使いません。
セミナーでは、3つのことをお伝えします。
1.誤嚥する仕組み、誤嚥しない理由
病院では、教えてくれない喉の立体構造を知ることで、誰でも誤嚥予防は予測が可能になります。
「目でみる唾液誤嚥予防セット」を使えば、誰でも目でみて直感的に理解できます。残念ながらほとんどの病院ではされていません。
2.誤嚥しやすい姿勢、誤嚥しにくい姿勢
柔らかくしたり、とろみをつけたり、ペーストにしたり、一口量を少なくしても誤嚥しやすい姿勢では、限界があります。
誤嚥しやすい姿勢とは、重力によって、唾液や食べ物が肺に入りやすい姿勢です。
誤嚥しにくい姿勢とは、重力によって、唾液や食べ物が肺に入りにくい姿勢です。
3. 食事中の誤嚥予防をしながら食べる完全側臥位について
どのような方が有効なのか、食事の際の注意点などについてお話しします。
セミナー情報
日時:毎週木曜日 14時~15時ごろ
オンライン(Zoom)で行います。
参加費は、無料です。
誰でもできる誤嚥予防の方法を「目でみる唾液誤嚥予防セミナー」で分かりやすくお伝えします。
セミナー参加者の声
【唾液誤嚥を防ぐ方法を正しく理解することができる】
「喉の構造がとても良くわかりました。唾液誤嚥を防ぐ方法を正しく理解することができる想像以上の内容でした。
自宅介護をされているご家族
【セミナー翌日に退院されたご家族の場合】
セミナーの翌日、無事に退院し何とか入院前と同じ車椅子に座って帰宅しました。喉のゴロゴロ音が強く、言葉も聞き取れないため、1ヶ月外されたままの義歯を入れた途端むせ込みました。入院前にはできていたゴックンと唾液を飲み込むことも難しくなっており処理できない唾液が喉の奥にあるようで辛そうでした。早速ベッドに横にして回復体位クッションを使ってみたところ、すーっと表情が和らぎ、呼吸が楽になるのがわかりました。その状態で軽く吸引をすると、唾液が簡単に吸引できました。
病院では唾液で窒息したり、痰吸引が頻回だと聞いていたので自宅での夜間の対応を心配していましたが、回復体位クッションを使って寝ている間は、全く痰絡みの音はなく静かに眠っていました。本当にクッションを用意しておいて良かったと実感しました。
退院を控えたご家族
【なぜ医療従事者になかなか伝わらない】
入院することになり、主治医の先生に普段から唾液誤嚥があることを伝えて、家では日中は車椅子で座位をとっているが、病院だとどうしても寝たままの姿勢が長くなり、そのことが心配だとお伝えした時先生から言われた一言です。
「ご心配かもしれませんが、時々はベッドのギャッチを少し上げて上体起こしていますので大丈夫ですよ!」
セミナーで原理を知って、改めて恐ろしくなりました。
その対応で、病院からは唾液誤嚥が止まらず吸引も頻回でなかなか厳しい状態だと連絡があったのですから。」
唾液が多くて普段から気を使っていいたご家族
【側臥位での食事論理を学びたい】
4年前に誤嚥性肺炎で入院、医師から口から食べることを禁止余命2ヶ月と言われた。納得ができずSTに相談したら家に戻れば元に戻ると言われた。色々調べて完全側臥位法を知らずに側臥位にしたら食べられた。今では常食も食べられている。2週間前に骨折で入院し飲み込みができなくなった。入院先の医師や看護師には側臥位で食べるなんてとんでもないと言われたが他の嚥下外来の医師には食べられるのであれば、そのまま側臥位で食べればいいと言われた。経験値から行っていた側臥位での食事を論理的に学んで利用者さんに紹介できたらと思い参加した。
側臥位法を学びたい介護事業者
【励ましあう参加者に胸が痛みます。セミナーをやり続けます。】
昨年の12月に体調を崩し入院し、年明けには退院できるだろうと言われた。ところが、入院中に痰が詰まって窒息で危篤だから病院に来るようにと連絡があった。それまで誤嚥性肺炎を知らなかった。治ったから食べられるようになってよかったと思っていたら、また痰を詰まらせたからと言って病院に呼ばれた。それから色々調べて寝方が悪いと思うようになった。
入院中の姿勢を見たら、ベッドをギャッチアップしあごを引いた姿勢で寝ていた。入院前は、横向きになって過ごしており痰が絡むことはなかった。姿勢がおかしいのではないかと思った。
看護師に寝方についてお願いをしたが、医師と相談してからと言われてものすごく不安です。付き添いもできないし、どうしたらいいんですかね。先生からは「誤嚥性肺炎はよくあることですから。」と言われた。話を聞いていて誤嚥性肺炎が防げられるのであればいてもたってもいられない。寝ている姿勢を変えてほしいとどこにいえばいいのか。早く退院させてほしいと言っているが、今は肺が落ち着いていないのでできない。今この瞬間に何かあったらと気が気ではない。個室でも会うことができない、付き添いもできない。24時間見ていたい。横向きになるだけでも先生と相談したい。信じて待つしかないのでしょうか。信じて待って2回誤嚥性肺炎になってしまった。
もう一人のご家族さまが、私とこもなかなか退院できなかったんです。でも何度も退院させてほしいとお願いしました。先生は、「まず家庭でみれる環境を整えなさい。本当なら療養病院に行く段階だけど。」と言われた。先生の言う通り環境を整えて退院したいと言い続けてやっと退院できた。今は、完全側臥位で果汁を飲んでいます。できたら口から食べることを探しています。
必ず熱意は伝わるので悲観的になりすぎず、できることからやるようにすればいい。よくなるように私も祈っています。後悔ないようにお互い頑張りましょうね。
励ましあうご家族
【口から食べることをあきらめたくないご家族】
昨今年の1月に尿路感染症による敗血症で緊急入院した後、口から何も食べられなくなった。もともと嚥下障害は多少あった。今は、つばも飲み込むことが難しい状態でもうこれ以上回復は難しいと医師に言われた。 オンライン面会が週1回できている。現状、ベッドをギャッチアップして仰向けで寝ている。言語聴覚士にどういうリハビリをしているかと尋ねると、「30度ギャッチアップにしてちゃんとやっています」と言われた。 言語聴覚士のリハビリは、週1、2回覚醒時に行なっている。それってリハビリになっていないのでは、リハビリは毎日コツコツとやっていくもの。現時点で飲み込みができないと判断されたことに不信感を持っている。 医師から「毎日小さい誤嚥性肺炎を起こしている」と言われており、「それはどうにもならないのか」と医師に聞くと、「どうにもならないと言われた。」ホームページを何度も何度も拝見して、どうにもならないわけではないということを確信した。何とかならないものかと思いセミナーに参加した。 完全側臥位や家族の要望を取り入れてくれる在宅医療を早く行いたいと感じた。諦めずに自宅の受け入れも整えて父の負担を軽減し父にとって一番良い状態にしてあげたい。
口から食べることをあきらめたくないご家族