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奇跡の再会!【重度嚥下障害・認知症】京都府のご家族で見られた劇的な変化 🌈~完全側臥位法の効果

  • 2025年11月14日
  • 読了時間: 5分

更新日:2025年12月24日


 在宅介護という選択:心を閉ざしたお父様とご家族の強い願い

先日、私がサポートさせていただいている京都府のご家族宅を訪問しました。このケースは、重度の嚥下障害と進行した認知症が併存する、在宅介護の難しさを象徴するものでした。

【入院時の深刻な状態】

状況

詳細な問題点

医師からの推奨

栄養経路

経口摂取は完全禁止。胃瘻造設ではなく、より緊急性の高い**中心静脈栄養(IVH)**が強く勧められていました。

中心静脈栄養への切り替え

嚥下障害

多量の唾液分泌が特徴。頻繁な吸引が必須で、誤嚥のリスクから療養病院への転院を勧められる状態でした。

療養病院への転院

認知症

進行した認知症により、非言語的な警戒心が強く、ケアで手が触れるだけで怯え、徐々に心を閉ざしていました。


しかし、ご家族は**「心を閉ざしたままにさせたくない。大好きなお父さんの笑顔を取り戻したい」**という切実な願いから、在宅介護を決断されました。

退院前の全体カンファレンスでは、その熱意と希望を医療スタッフに伝え、皆さんが笑顔で全面的に協力してくださる形で、退院準備を進めました。

ご家族の献身的な悪戦苦闘の末、閉ざされていたお父様の心は開き始め、入院前の明るい笑顔を取り戻されたのです。


🏡 退院から2ヶ月:専門的な「体位調整」と「感覚刺激」の成果

 

退院から2ヶ月が経過し、現在の状況を確認するために訪問しました。特に注目すべきは、嚥下機能とリラックス状態における劇的な改善です。


1. 嚥下機能を左右する「体位調整」の重要性

 

退院直後、ご家族は誤嚥を防ぐため完全側臥位(真横)を試みていました。しかし、この体位では唾液が口腔内に溜まりやすく、頻繁なむせと吸引が必要で、ご家族の大きな負担となっていました。

●     1ヶ月前からの介入: ご家族のベッド(ギャッチベッド)の角度を専門的に評価し、**「15度」**に調整しました。

●     調整の目的: この微細な角度が、ご本人の体幹の安定と、唾液が自然に喉の奥へ流れ込む**「重力によるドレナージ」**を促し、呼吸が楽になる効果を生み出しました。

 





2. 🌟 20個のエアーボールと「微振動」による感覚統合ケア




リラックス効果と体幹への固有受容感覚の刺激を狙い、100円ショップで購入できるエアーボール20個を使用した介入を行いました。

【具体的な介入方法】

1.    ボールを体幹周りに配置し、そこに優しい微振動を与えます。

2.    振動を与えながら、お父様の**「入院前の生活」「ご家族との楽しかった思い出」を具体的に伺う回想法**を組み合わせました。

この「感覚刺激」と「記憶・感情の刺激」の組み合わせにより、驚くべき変化が見られました。

●     コミュニケーションの改善: お父様は会話の流れに合わせ、まるで言葉を理解しているかのように「うー、うー」「そう、そう」と**意味のあるタイミングで発声(相槌)**されるようになりました。

●     全身の緊張緩和: 楽しい時間が過ぎるにつれ、過度な筋緊張が解消され、表情筋も豊かに。

●     劇的な嚥下機能の改善: 介入後、痰が絡んで聞こえていた喉の「ゴロゴロ音(痰鳴)」が完全に消失しました。

ご家族は、車椅子に移乗されてもゴロゴロ音が一切ないことに心底驚かれていました。これは、全身の緊張緩和と体幹の安定が、**唾液の円滑な処理(クリアランス)**を促し、呼吸機能が改善されたことを示しています。この変化は、自律神経の安定から、便通の改善にも繋がる可能性を示唆しています。


🥄 食事の安全性向上:見落とされがちな「付着性」のリスク


 

ご家族が「なんとか口から」と願い、用意されていた手作りの食事の現物を評価させていただきました。

【手作り食の専門的評価】


食材

状態・見た目のトロミ

嚥下リスクの評価

専門的な課題

手作りカスピ海ヨーグルト

スプーンで落ちる状態から、やや粘度のある中間トロミ

低リスク。のど越しも良く、安全に摂取可能。


発酵小豆(ブレンダー使用)

スプーンで落ちる状態から、やや粘度のある中間トロミ

高リスク。ざらざらした粒子の残りが、喉に張り付くような感覚(付着性)があり、咳ばらいを誘発する可能性が高い。

「見た目」のトロミと「付着性」の乖離。

💡 宮源のミキサーゲルによる「付着性」のコントロール

 

嚥下リスクの高い「ざらざら感(付着性)」を安全にするため、現場でミキサーゲルを少量混ぜてみました。

●     調整後の変化: 見た目は「濃い目のトロミ」になりましたが、一口食べると、喉にまとわりつくざらざら感は完全に解消。ゼリー状になり、スムーズな食塊形成が可能になりました。

【ご家族への指導】

見た目のトロミ(粘度)と、喉に張り付く性質である**「付着性」**は全く異なる指標であること、そして、市販の調整剤を使うことで、手作り食の栄養と愛情を保ったまま、安全性を飛躍的に高められることを具体的に確認・指導しました。

💖 諦めかけていた「食べる喜び」を。ご家族の願いを叶えるために

 

「唾液誤嚥やむせを気にせず、安全に食事がしたい」「薬で抑えるのではなく、本来の表情と意欲を取り戻したい」。

これは、重度嚥下障害と認知症を抱える方の在宅介護において、最も切実な願いです。今回のご家族の事例は、**「専門的な介入(体位・感覚刺激・食形態調整)」「ご家族の愛と努力」**が組み合わさることで、劇的なQOL(生活の質)の向上が実現できることを示しています。

諦める前に、まずはお一人で悩まず、一度ご相談ください。私たちは、その願いを実現するために、具体的かつ専門的なサポートを提供します。

▼ 唾液誤嚥やむせずに食事がされたい方向けのサポートはこちら

サポート事例

3人の事例はちらから






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